福岡県で古物商許可を取得する場合、主たる営業所の所在地を管轄する警察署を通じて、福岡県公安委員会へ申請します。
申請前には、申請者、主たる営業所、管理者、取り扱う古物の区分、行商の有無、インターネットを利用した取引方法を整理する必要があります。書類を集めてから事業内容との不一致に気付くと、作り直しや追加確認が生じる可能性があります。
この記事では、福岡市・糸島市周辺で申請する方に向けて、申請先、必要書類、手数料、標準処理期間、申請の流れと注意点を、2026年8月23日時点の福岡県警察の公表資料に基づいて説明します。
「そもそも自分の取引に許可が必要か」を確認したい方は、先に「古物商許可は必要?メルカリ・せどり・不用品販売の判断基準」をご覧ください。

福岡県の古物商許可申請の要点
| 許可を行う機関 | 福岡県公安委員会 |
|---|---|
| 申請窓口 | 主たる営業所の所在地を管轄する警察署の防犯係 |
| 受付時間 | 平日9時00分~16時00分 |
| 申請手数料 | 19,000円 |
| 標準処理期間 | 40日間(目安であり、前後することがあります) |
| 主な準備事項 | 営業所、管理者、古物区分、行商の有無、インターネット取引の方法 |
標準処理期間は「40日間」です。ただし、福岡県警察は目安であり前後することがあると案内しています。開業日から逆算し、書類準備と事前相談の期間も含めて余裕を持って進めてください。
申請先は主たる営業所を管轄する警察署です
申請窓口は、申請者の住所だけで決まるのではなく、主たる営業所の所在地を管轄する警察署です。福岡県警察では、窓口を「防犯係」と案内しています。事前に管轄警察署へ確認してください。
- 糸島市内に主たる営業所を置く場合:原則として糸島警察署
- 福岡市内に主たる営業所を置く場合:営業所所在地を管轄する警察署
申請前に決める6つの事項
- 申請者:個人で申請するか、法人で申請するか
- 主たる営業所:古物営業の拠点をどこに置くか
- 管理者:営業所ごとに誰を選任するか
- 古物の区分:13区分のうち何を取り扱い、どれを主たる区分とするか
- 行商の有無:訪問買取、古物市場取引、催事・展示即売会・仮設店舗への出店などの予定があるか
- インターネット取引:ウェブサイト等を利用して古物取引の申込みを受けるか
申請書には、これらの内容を営業実態に合わせて記載します。許可取得後に変更すると変更届等が必要になることがあるため、開始予定の事業を具体的に整理しておきましょう。
自宅を営業所にする場合の注意点
個人事業で自宅を営業所とする場合でも、住所を記載するだけでよいとは限りません。そこが実際の営業拠点となるか、管理者が業務を管理できるか、賃貸借契約や管理規約上、事業利用に問題がないかを確認します。
福岡県警察が公表している新規許可申請の添付書類一覧には、賃貸借契約書や使用承諾書は一律の必要書類として掲載されていません。そのため、「賃貸物件なら必ず使用承諾書が必要」とは断定できません。ただし、物件の利用条件に反して営業できるという意味ではありません。申請前に契約内容を確認し、営業所の状況を管轄警察署へ具体的に伝えて相談してください。
個人申請の主な必要書類
| 書類 | 主な確認事項 |
|---|---|
| 古物商・古物市場主許可申請書 | 申請者、営業所、管理者、古物区分、行商、インターネット取引等を記載 |
| 略歴書(※1) | 最近5年間の略歴を記載 |
| 住民票の写し | 本籍の記載があるもの。個人番号は記載しない |
| 市区町村長が発行する身分証明書 | 運転免許証等とは異なり、本籍地の市区町村へ請求する証明書 |
| 個人用誓約書 | 古物営業法上の欠格事由に該当しないこと等を誓約 |
| 管理者の略歴書・住民票・身分証明書・管理者用誓約書 | 営業所ごとに選任する管理者について提出 |
| 送信元識別符号の使用権限を疎明する資料(※2) | 該当するホームページ利用取引を行う場合 |
(※1) 略歴書記入サンプル

(※2) 送信元識別符号の使用権限を疎明する資料
ホームページ利用取引を行う場合は、申請書に記載するURLについて、申請者に使用権限があることを示す資料を添付します。
独自ドメインを利用する場合は、当該ドメインを使用する権限が確認できる資料を準備します。フリマ・オークションサイトを利用する場合は、申請者の氏名または法人名が確認できるプロフィールページの写しなど、当該アカウント等を使用する権限を示す資料について、管轄警察署に確認のうえ準備してください。
独自ドメインの場合は、WHOISというサイトでそのドメインの登録者情報を検索できます。

申請者本人が管理者を兼ねる場合でも、個人申請用(法人の場合は法人役員用)と管理者用では誓約書の様式が異なります。兼任者に必要な書類の部数や、住民票・身分証明書等の重複提出の要否は、提出前に管轄警察署へ確認してください。
※外国人、未成年者、古物市場主、質屋許可を受けている方などは、添付書類の追加・代替・省略に関する個別の取扱いがあります。
「身分証明書」は本人確認書類ではありません
ここでいう身分証明書は、運転免許証、マイナンバーカード、パスポートではありません。古物営業法上の欠格事由の確認に用いる、市区町村長が発行する証明書です。
原則として本籍地の市区町村へ請求します。現在の住所地と本籍地が異なる場合は、取得先を間違えないようにしてください。
法人申請で追加・変更となる書類
法人申請では、個人申請とは別に、主に次の書類を準備します。
- 定款
- 登記事項証明書
- 役員全員についての略歴書、住民票の写し、身分証明書、法人役員用誓約書
- 管理者についての略歴書、住民票の写し、身分証明書、管理者用誓約書
- 該当する場合は、送信元識別符号の使用権限を疎明する資料
役員と管理者を兼ねる方がいる場合の書類の重複、定款の提出方法、証明書の発行時期については、申請前に管轄警察署へ確認するのが安全です。
申請から許可までの流れ
申請者、営業所、管理者、古物区分、仕入先、販売方法を整理します。
営業所所在地と事業内容を伝え、窓口、必要書類、予約の要否等を確認します。
住民票、身分証明書、法人の登記事項証明書等を取得します。
書類間で氏名、住所、営業所、管理者等が一致しているか確認します。
平日9時~16時に、主たる営業所を管轄する警察署の防犯係へ提出します。
標準処理期間は40日間です。個別の交付予定日は申請先へ確認してください。
申請でつまずきやすいポイント
- 許可を受ける事業者と、実際に仕入れ・販売する事業者が一致していない
※「古物商許可を取得した人・法人」と「中古品売買の契約主体」が別になっている - 営業所の所在地や使用条件を十分に確認していない
- 管理者の役割や常勤性を検討していない
- 取り扱う商品と申請する古物区分が合っていない
- インターネット取引について、URL記載・疎明資料の要否を確認していない
- 個人用、法人役員用、管理者用の誓約書を取り違えている
家族で事業を行う場合も、家族だから全員が当然に許可申請者になるわけではありません。誰が事業主体として仕入れ・販売を行うのか、誰が管理者となるのかを、実態に即して整理する必要があります。
福岡市・糸島市周辺の古物商許可申請をサポートします
古物商許可申請は、書類の作成だけでなく、事業内容、営業所、管理者、古物区分、販売方法を申請前に整理することが重要です。
都留行政書士事務所では、福岡市・糸島市周辺で、必要書類のご案内、申請書類の作成、警察署への申請手続をサポートしています。本業や開業準備に集中したい方、必要書類の判断に不安がある方はご相談ください。


