普通自動車を購入したときや、引っ越しにより使用の本拠の位置を変更するときは、運輸支局での登録手続に先立ち、自動車保管場所証明書(一般にいう「車庫証明」)が必要になることがあります。
車庫証明では、単に駐車場があればよいわけではありません。使用の本拠の位置との距離、車両が収まる区画、道路から支障なく出入りできること、保管場所を使用する権原などが確認されます。
この記事では、福岡市・糸島市周辺で手続を予定している方に向けて、車庫証明が必要なケース、申請先、必要書類、費用、処理期間、所在図・配置図の作り方を、2026年8月23日時点の公表資料に基づいて整理します。
※この記事では、主に普通自動車(登録自動車)の保管場所証明申請を扱います。軽自動車は「証明申請」ではなく「届出」となり、届出が必要な地域も限定されています。
車庫証明の要点
| 正式名称 | 自動車保管場所証明書 |
|---|---|
| 主な対象 | 普通自動車の新規登録、使用の本拠の位置を変更する変更登録、使用の本拠の位置の変更を伴う移転登録など |
| 申請先 | 保管場所の位置を管轄する警察署の交通課 |
| 窓口受付 | 平日9時00分~16時00分(休日・年末年始を除く) |
| 主な書類 | 申請書2通、所在図・配置図1通、使用権原を示す書面1通 |
| 福岡県の手数料 | 2,200円(窓口申請では申請時に福岡県領収証紙で納付) |
| 標準処理期間 | 5日間(行政庁の休日を含まない) |
※標準処理期間は、個別の交付日を保証するものではありません。書類の補正や現地確認の状況等により取扱いが異なる可能性があるため、実際の受取予定日は申請先で確認してください。
参考:福岡県警察「自動車保管場所(車庫)証明の申請手続」/福岡県警察「自動車保管場所証明の審査基準」
まず確認|普通自動車と軽自動車では手続が異なります
| 車種・地域 | 必要となる手続 | 主な場面 |
|---|---|---|
| 普通自動車 福岡市・糸島市 | 保管場所証明の申請 | 新車の登録、使用の本拠が変わる変更登録・移転登録など |
| 普通自動車 福岡市・糸島市 | 保管場所の届出 | 使用の本拠を変えず、保管場所だけを変更するときなど |
| 軽自動車 福岡市 | 保管場所の届出 | 新規取得、保管場所の変更、使用の本拠と保管場所の変更など |
| 軽自動車 糸島市 | 原則として保管場所届出の対象地域外 | 糸島市は、福岡県警察が公表する軽自動車の届出対象地域に含まれていません |
福岡県内で軽自動車の保管場所届出が必要な地域は、福岡市、北九州市、大牟田市および久留米市の一部です。
ただし、届出対象地域外であっても、道路上以外に適切な保管場所を確保する必要がなくなるわけではありません。また、軽自動車の名義変更や住所変更は別の手続です。
普通自動車の車庫証明が必要になる主なケース
- 普通自動車を新規に登録するとき
- 引っ越し等により、普通自動車の使用の本拠の位置を変更するとき
- 普通自動車の所有者を変更し、あわせて使用の本拠の位置も変更するとき
福岡県警察は、新車の購入、中古車の購入・譲受け、引っ越し等による使用の本拠の位置の変更を、保管場所証明申請が必要となる代表例として案内しています。中古車の購入・譲受けでは、新しい使用者の使用の本拠や保管場所が変わることが多いためです。
ただし、警察庁の案内では、移転登録で車庫証明書の提出が必要となるのは、使用の本拠の位置の変更を伴うときと整理されています。したがって、所有者だけが変わり、使用の本拠の位置も保管場所も変わらない場合は、原則として車庫証明の申請は不要です。
この場合でも、運輸支局で行う移転登録そのものは必要です。また、使用の本拠は変わらず保管場所だけを変更する場合は、車庫証明の申請ではなく保管場所変更届出が必要になります。
保管場所だけを変更する場合は「証明申請」ではなく「届出」です
普通自動車について、使用の本拠の位置を変更せずに駐車場だけを変更するときは、車庫証明の申請ではなく、自動車保管場所の変更届出が必要となります。
「車を購入した」「引っ越した」「駐車場だけ変えた」では必要な手続が異なるため、現在の車検証、変更前後の使用の本拠、変更前後の保管場所を整理して判断します。
保管場所が満たすべき4つの要件
- 道路上以外の場所であること
- 使用の本拠の位置から2kmを超えないこと
- 道路から支障なく出入りでき、車両全体を収容できること
- 保管場所として使用する権原があること
「使用の本拠の位置」は、個人の場合は実際に自動車を使用・管理する拠点が基本となります。単に住民票上の住所や、希望する住所を書けばよいわけではありません。申請者の住所と使用の本拠の位置が異なる場合は、その理由等について確認されることがあります。
保管場所の要件は、使用の本拠の位置から2kmを超えないことです。福岡県警察の記載例では、所在図に使用の本拠の位置と保管場所の位置を直線で結び、その間の距離を記載するよう案内しています。
福岡市・糸島市での申請先
申請先は、申請者の住所を管轄する警察署ではなく、保管場所の位置を管轄する警察署の交通課です。
- 糸島市内の保管場所:原則として糸島警察署
- 福岡市内の保管場所:保管場所の所在地を管轄する警察署
窓口受付は、月曜日から金曜日までの9時00分から16時00分までです。休日・年末年始は除かれます。なお、申請料の支払いのためには福岡県領収証紙の購入が必要ですが、福岡県領収証紙の売りさばき所は受付時間が異なる場合があるため、申請直前の来署は避けた方が安全です。
参考:
●福岡県警察「警察署の所在地一覧」
●福岡県領収証紙を使うとき・買うとき
●売りさばき所一覧
申請に必要な書類
| 書類 | 部数・確認事項 |
|---|---|
| 自動車保管場所証明申請書 | 2通。2通目は1通目のコピーでも差し支えないと警察庁が案内しています。 |
| 保管場所の所在図・配置図 | 1通。使用の本拠と保管場所の位置関係、駐車区画、出入口、道路等を記載します。 |
| 保管場所使用権原疎明書面(自認書) | 自己所有の土地・建物を使用する場合に提出します。 |
| 保管場所使用承諾証明書または賃貸借契約書の写し等 | 他人所有の土地・建物を使用する場合に、いずれかを提出します。契約書等は承諾証明書に準じた内容が確認できる必要があります。 |
自動車保管場所証明申請書
2通。2通目は1通目のコピーでも差し支えないと警察庁が案内しています。
【記入例】

申請書の車名、型式、車台番号、自動車の大きさは、車検証や完成検査終了証等の資料と照合して正確に記載します。アルファベットと数字、ハイフンの有無、住所の表記違いに注意してください。
保管場所の所在図・配置図
1通。使用の本拠と保管場所の位置関係、駐車区画、出入口、道路等を記載します。
●保管場所の所在図
使用の本拠(自宅等)と保管場所(駐車場等)の位置関係を表す図になります。位置関係をわかりやすくするための目標となる建物や付近の道路を合わせて記載します。
●保管場所の配置図
具体的な保管場所(駐車場等)の位置と実際に車両を保管(駐車)する区画(駐車場№など)を表す図になります。
【記入例】

注意事項
●保管場所の所在図
- 使用の本拠の位置(自宅等)及び保管場所(車庫)の位置がしっかりわかるように記載
- 使用の本拠の位置と保管場所の位置を直線で結びその間の距離を記載
様式が準備されておりますが、それを使わず既存の地図(Gogle Map等)の写しを使用することも可能です。ただしその場合についても、前述の記載注意事項は同じになります。
●保管場所の配置図
- 駐車スペースを明確にし、その寸法(縦・横)を明記します。
- 保管場所(駐車場等)が特定できるように、周囲の建物、空地、道路を明記します。
- 保管場所(駐車場等)への出入り口を明示し口幅を記載します。
- 保管場所(駐車場等)に面する道路の幅員を明記します。
保管場所使用権原疎明書面
保管場所の土地建物が自己所有の場合と賃貸の場合とで提出書類がことなります。
●自己所有の場合
申請者自身が所有する土地または建物を保管場所にする場合は、保管場所使用権原疎明書面(自認書)を作成します。土地だけを所有するのか、土地と建物の両方を所有するのかを確認して記載します。
●他人所有の場合
「保管場所使用承諾証明書」または、「駐車場賃貸借契約書の写し等」のいずれかが必要になります。「保管場所使用承諾証明書」につきましては、様式に申請者の情報を記入したのちに、土地建物所有者(もしくは管理者)に、署名をもらいます。
【保管場所使用承諾証明書記入例】

様式等の入手:福岡県警察 自動車保管場所(車庫)証明の申請手続 ~ 普通自動車等
申請から交付までの流れ
車検証等で車名、型式、車台番号、車両寸法を確認します。あわせて、使用の本拠、保管場所、駐車区画、保管場所の所有者を確認します。
自己所有の場合は自認書、他人所有の場合は使用承諾証明書または要件を満たす賃貸借契約書の写し等を準備します。承諾証明書を使用する場合は、所有者・管理者へ早めに依頼してください。
各書類の住所、使用の本拠、保管場所の位置、駐車位置番号などが一致しているか確認します。
平日9時00分から16時00分までに、警察署の交通課へ提出します。福岡県の自動車保管場所証明手数料は2,200円で、窓口申請では申請時に福岡県領収証紙で納付します。
福岡県警察が公表する標準処理期間は、行政庁の休日を除き5日間です。車庫証明は申請当日に受け取ることはできず、交付まで数日かかります。具体的な交付予定日と受取方法は、申請時に確認してください。
オンライン申請について
自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)を利用できる場合は、保管場所証明、検査登録、税・手数料の納付に関する手続をオンラインで進められます。福岡県では、OSSによる車庫証明手数料をインターネットバンキングまたは金融機関ATMで電子納付します。
また、福岡県警察は、軽自動車や普通自動車の保管場所届出についてe-Govによるオンライン申請を案内しています。証明申請と届出では利用する仕組みや対象手続が異なるため、手続の種類を確認してください。
参考:福岡県警察「自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)について」/e-Gov電子申請
よくある質問
糸島市で軽自動車を購入するときも車庫証明が必要ですか?
糸島市は、福岡県警察が公表する軽自動車の保管場所届出対象地域に含まれていません。そのため、糸島市を使用の本拠とする軽自動車は、原則として保管場所届出の対象外です。ただし、軽自動車検査協会で行う名義変更・住所変更等は別途必要です。
福岡市で軽自動車を購入するときはどうなりますか?
福岡市は軽自動車の保管場所届出対象地域です。新規購入、中古車の購入・譲受け、保管場所の変更などでは届出が必要になる場合があります。中古車の購入・譲受けでも保管場所が変わらない場合は届出不要と案内されているため、変更内容を確認してください。
自宅から駐車場までの2kmは道路に沿った距離ですか?
保管場所の要件は、使用の本拠の位置との間の距離が2kmを超えないことです。所在図には両地点を結ぶ直線と距離を記載します。具体的な測定・記載方法に不明点がある場合は、申請先の警察署へ確認してください。
家族名義の土地を駐車場にする場合自認書でよいですか?
申請者本人の所有地ではないため、原則として自認書ではなく、所有者である家族の保管場所使用承諾証明書等を用意します。共有地の場合は、必要な共有者全員の承諾関係を確認してください。
車庫証明は申請した日に受け取れますか?
即日交付ではありません。福岡県警察が公表する標準処理期間は、行政庁の休日を含まない5日間です。個別の交付予定日は申請先で確認してください。
所在図は市販の地図やウェブ上の地図を利用できますか?
警察庁は、保管場所付近の道路や目標物を確認できる既存の地図の写し等を利用できると案内しています。使用の本拠、保管場所、両地点間の距離が分かるよう追記し、利用する地図の権利者が定める利用条件も守ってください。
福岡市・糸島市周辺の車庫証明申請をサポートします
車庫証明では、管轄警察署の確認、申請書の作成、使用権原を示す書面の準備、所在図・配置図の作成、警察署への申請・受領などが必要です。特に、平日の日中に警察署へ行くことが難しい場合や、遠方から福岡市・糸島市周辺の車両手続を進める場合は、行政書士への依頼をご検討ください。
都留行政書士事務所では、糸島市・福岡市近郊の車庫証明申請についてご相談を承ります。お問い合わせの際は、分かる範囲で次の資料・情報をご用意ください。
- 車検証、完成検査終了証など車両情報が分かる資料
- 申請者の住所と使用の本拠の位置
- 保管場所の住所、駐車場名、駐車位置番号
- 駐車場が自己所有・家族所有・賃貸のいずれか
- 自動車の購入、名義変更、住所変更、駐車場変更など手続の理由
- 登録手続を予定している時期
※保管場所証明の可否、必要書類、交付日は、警察署が個別に判断します。申請内容によって追加資料や補正が必要になることがあります。
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