公正証書遺言②

行政書士

前回のブログでは遺言書があった方がいいケースについてのご説明や、公正証書遺言のメリット/デメリットなどについてご説明しましたが、今回は具体的にどのように遺言書作成を進めていくのかについてご説明いたします。

遺言の種類についてはこちらをご参考にお願いします。

遺言の方式
遺言書の役割と3つの種類(自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言)を比較。それぞれの書き方、メリットやデメリット、証人の有無、保管制度、検認の要否まで分かりやすく解説。相続トラブルを防ぐ遺言書作成の基礎的ガイドです。

公正証書遺言のメリット/デメリットについてはこちらをご参考にお願いします。

公正証書遺言①
最も利用される「公正証書遺言」について、作成すべきケース、メリット(確実性・検認不要・安全保管)やデメリット(費用)を分かりやすく解説。必要書類や公証役場での手続きの流れ、遺言執行者の指定まで、作成前に知るべき全手順を網羅しています。

①依頼先の決定
遺言書を作成するにあたっては、ご本人や親族・信頼できる知人等、ご関係者ですすめることも可能ですが、それ以外には信託銀行等の金融機関を通して、あるいは弁護士、税理士、司法書士、行政書士などの支援のもとにすすめるという選択肢があります。作成にご自身の時間をどれだけ費やすことができるのか?あるいはご本人様の状態(健康状態・体調)などを考慮した上で、ご自身で進めるのか、あるいは専門家等支援機関等に依頼するのかを決定することになるかと思います。

②必要書類・資料等の準備
必要な資料や証明書などの準備を行います。準備が必要な主な資料・書類は以下の通りです。
■本人確認書類
印鑑登録証明書、運転免許証、パスポート等の顔写真付き公的証明書のいずれか1点。印鑑登録証明書を準備される方が多いようです。
■財産目録(財産一覧表)
遺言の対象となる財産についての一覧表を作成します。一般的な記載内容は、①所有不動産、②現金・預貯金(金融機関情報)、③株式、投資証券、④売掛金等その他債権、⑤動産、⑥負債等のマイナスの財産などになります。また、これらの財産を特定するための書類・資料・証明書の準備も必要です。例えば、登記事項全部証明書、固定資産評価証明書、預貯金通帳、保険証書などを準備し、一覧に記載されている各明細がどの財産にあたるのかを明確に特定します。またすべての財産について価額の記載が必要になりますので、不動産等は評価額を調査の上記載することになります。

③財産分け案の作成
遺産を誰にどのように分割するのか(あるいはしないのか)を決めていきます。このフェーズにおきましては、あらかじめ相続関係説明図を作成しておくことが望ましいです。これにより相続人となる人をもらさず明確にした上で分割案を検討することができ、また遺留分につての検討も合わせて行うことが可能になります。相続関係説明図の作成のためには戸籍関係証明(戸籍謄本・除籍謄本など)の収集が必要になります。また、法定相続人以外の方(例えば内縁の妻など)への遺贈を遺言とする場合は、例えば対象者の戸籍謄本や住民票など、その方を正確に特定する情報の準備も必要です。

④公証人への事前相談
遺産分割案ができましたら、あらかじめ公証人にメールなどで原案を提示し遺言の内容や意図を説明します。その上で、公証人からアドバイスをもらい遺言内容の調整を行います。

⑤遺言の作成
基本的には公証役場で作成します。遺言は、単独の法律行為ですので代理により行うことはできず本人が公証役場に出向く必要があります。ただし遺言者が病気等で公証役場に来られないときは、病院や自宅に公証人が出張して作成することもできます。公正証書遺言を行うためには2人の証人立ち合いが必要になりますので、証人の準備と同行の調整等が必要になります。

遺言書に遺言執行者の指定を記載することで将来の遺言執行業務を円滑にすすめることができるようになります。法律上「遺言執行者は、遺言の内容を実現するため、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する。」と定められており、遺言執行者の地位と権限が遺言の内容を実現するためであることが明らかになっています。相続財産を管理し、遺言者の意思を汲み確実に遺言を実行する役割を担うのが遺言執行者になります。公正証書遺言で作成する場合には、ほぼ全件について遺言執行者が指定されています。弁護士、行政書士、信託銀行等が遺言者から依頼を受けて公正証書遺言を作成する場合は、その弁護士、行政書士銀行等が遺言執行者になるケースが多いようです。

以上、公正証書遺言についてのご説明でした。

遺言書作成についてご検討中の方、お困り方は、是非、都留行政書士事務所にお手伝いをさせてください。